京都府立大学へ。考古学実習の授業で行ってきたぞ!

9月4日に側近の学習館館長と 京都府立大学へ 行ってきた!文学部歴史学科の考古学実習の集中講義で「考古学の活用」をテーマに、ハニワ帝国の世界征服について説明してほしいということだったのだ。ま~話をするのは館長で、建て前的には「しおんじやま古墳学習館の活動」についての話だけどな。

ちなみに歴史学科は、京都府立歴彩館の中にある。歴彩館と言えば、昨年ICOM(国際博物館会議)の関連イベントで参加した「みゅぜコット」の開催場所。さらに9月4日は、そのみゅぜコットをしてちょうど1年!これはすごい偶然だ!!

2019年9月4・5日開催「みゅぜコットの様子」

授業では、まず菱田先生からこれまで京都府大の学生たちが行ってきた普及活動について説明。2014年くらいから京都府京丹後市や兵庫県神河町で発掘や資料調査と共に活用についても活動しているそうだ。すばらしい!

それらの詳細については、下のリンク先から報告書を見てくれ。
 京都府立大学文学部歴史学科フィールド調査集報
 http://kpu-his.jp/report/field#f9

ということで、先生の話の後は、兵庫県神河町の福本遺跡で毎年行われている「福本遺跡まつり」に参加した様子を学生から報告。

まつり自体は2006年くらいから行われている地元のまつりで、学生たちは2016年から参加しているそうだ。史跡を深く知ってもらうために、展示ブースを作ったり、石斧で木を切る体験、瓦作り、古代人衣装体験などなど。それぞれの年の学生が試行錯誤して参加している。

そして、その中で昨年の遺跡まつりで提供したのが「3Dプリンタで作った瓦バッチづくり」その説明を、参加した4回生が参加していない下級生に報告してくれた。

写真では分かりにくいが、調査で出土した瓦を元に3Dモデルを作って、型を3Dプリンタで作成。それにお湯で柔らかくなる樹脂を入れて、瓦のレプリカを作り、バッチにするというもの。

3Dモデルの精度など課題もまだまだあるようだが、当日は大人気!これ以外にも輪投げなどいろいろブースも作って、子どもたちもたくさん参加して大盛況!!学生たちも手ごたえを感じたそうだ。

その前年は、他のブースに人気を奪われていたそうなので、リベンジ成功!すばらしい報告であった。
 

そんな話の後に、側近からしおんじやま古墳の話をした。さっきと比べて、写真が少し地味?ということで、余も学生と一緒に話を聞いてみた!

ということで、側近の話がスタート。1時間半の講義時間に15年の活動を絞り込んで?少し詰め込みすぎ?の話。これまで行ってきた活動の話はもちろん、学習館を運営しているNPO法人楽古の設立の話、余の誕生秘話!?まで。

最後は「活動を作っていく時に考えてほしい事」の話へ。でもテクニックではなく、活動の基礎になる文化財に関わる人の「様々な視点の理解」の話。将来学生たちが、文化財に関わる仕事についた時に、ちょっとでも役に立てばうれしいな。

いつもは、こんな感じの講義で話は終わるのだが、今回は実習なので、少し学生たちにも動いて・頭で考えてもらおう~ということで、+αの時間。

コロナ禍で、いろんな博物館が「おうちミュージアム」などと題して、いろんなWebコンテンツを提供しているが、その中に「ぬりえ」が結構ある。しおんじやま古墳ももちろん?提供していた。

詳しくは…
https://racco-taiken.com/sionji/archives/news/sionjikikaku1

それらを調べて、「面白い!と思った博物館のぬり絵の紹介」と、「自分が考古資料を使ってつくるなら、こんなぬり絵にする!」というのを学生たちに考えてもらった。

事前に、この授業の担当の諫早先生に課題を伝えていたので、いろいろ調べて持ち寄ってくれた。そして、選んだポイントを3回生の学生から発表。

遺物のぬり絵、それを使っている風景のイラストぬり絵、大人向けのイラストやペーパークラフトにもなるぬり絵など、いろいろ。みんな興味を持つ視点が違うので、いろんなぬり絵が集まった。

そして、自分たちが作るなら…「色をぬり分けることで、資料の理解つながるぬり絵」「埴輪のぬり絵をして、ぬった後にどんどん古墳にのせていって、古墳が完成していく」など、いろんなアイデアが飛び出してきた。

ただ、最後に側近が言っていたのは、どれも正解で不正解かもしれない。今回の課題は実は不親切で「誰に対してのぬり絵か?」というのを設定していない。つまり、いろんなアイデアはいいけど、そのぬり絵をどこで使うのか?誰が使うぬり絵なのか?を考えた時に、ホントの正解が見えてくる。

しおんじやま古墳のぬり絵は、古墳を回るクイズラリーで作ったものや、歴史体験ワークショップができない小さい子が使ったりするもの。具体的に使う場所が決まっているぬり絵なのだ。
なので、学生たちが考えたぬり絵も、「遺跡まつりで子ども向けに使うなら…」「大人向けの解説に付けるぬり絵なら…」と考えると、もっと具体的にイメージしやすいかもしれない…です。
そんな風に側近がまとめて、+αの実習、この日の授業がすべて終了した。

余とはしづか君(写真の背景は今回の授業とは関係なし)

授業後に先生から学生たちのアンケートが送られてきたが、それらを見ると「一般の人を意識すること」「興味のない人を引き付けること」など考古資料の向こうにある「人」を考えることについて知ることができました!という意見が多くて、側近と共に余もうれしくなったぞ。

それとこの日は余に加えて、はしづか君も一緒に行っていた。学生たちは余よりも「はしづか君カワイイ~」とか…
ま~それはともかく、やはりキャラは反応や食いつきも良い。側近曰く「やっぱりキャラ最強!ハニワこうてい様万歳!」と感謝していたぞ。

とにかく、学生たちも先生たちも、よろんでくれていたようで、よかったよかった!是非、しおんじやま古墳にも遊びに来てくれ。よろしくな~